論文の残滓

特許実務に関するあれこれ。

NKG2D singaling on CD8+ T cells respresses T-Bet and rescues CD4-unhelpled CD8+ T cell memory recall but not effecor responses.

Zloza, A. et.al., 18, 422- 428, Nat.Med. (2012)

 

タイトルと中身が何か違う気がする。

タイトルの書き方が悪いな。

recall→二次応答、effector→一次応答

 

CD4+ unhelped CD8+ T cell

→primary responseのとき、CD4+ Tのhelp (e.g. IL-2、CD40L)を受けられなかった細胞。memory phaseでexhausted phenotypeを示す。memory phaseのeffector functionない。TRAILをblocking、IL-2添加すると部分的に回復するとの報告有り。(HIV感染時とかに起きる)

NKG2D→Rae-1ε、MULT-1、H60、MICA/B、ULBP等がligand。活性化NK receptor。活性化CD8+ Tにもでており、TCR, co-stimulatory molecules signalを増強。

→unhelped-CD8+ T cellのrescueにも使えないか?

 

gene gun vacctination × 3 ± CD4+ T cell deletionでpriming 、memory resopnseはOVAのみ。

pcDNAにcloningしたOVA-Rae-1ε or OVA-empty vectorを比較

 

priming時にRae-1εの入ったvectorを使った群では、二次応答でのOT-1の増殖、Granzyme B、IL-2、IFN-γ産生、細胞障害活性の回復が見られた。

(細胞障害活性に関しては別のリガンドのH60でも確認)

 

rescueにCD8+T cell上のNKG2Dが必要かanti-NKG2D抗体、anti-NK1.1抗体でNK1.1+細胞除去→OT-1移入、Klrk1-/-(NKG2D-/-)で確認。

2つめの系がCD8T上のNKG2Dが必要なことを強く示唆している(残存しているNK、NKTが関与している可能性は否定できない)。

他の2つはNK、NKT上のNKG2Dが関与している可能性を元から否定できない。

 

NKG2Dはどのようにrescueしているか?

IL-15はrescueに関与している。

effector時のT-bet発現はmemoryの形成に影響に与えるので調べた。

(T-bet high→short lived effector cell, T-bet low→memory precursor effector cell)

primig時のeffector phaseのT-betの発現を見るとRae-1ε vector群でT-betの発現が低下している(CD4+Tがいる群と同等レベル)。

このT-betの発現低下はJNK2 pathwayに依存する。

(このストーリーだとfunctinal memoryの形成と言うより、memoryの形成異常(形成不全)がrecall responseに影響を与えているという話になり、Fig.1のDataとつじつまが合わない気が…)

 

一次応答も低下しているので一次応答も回復するか検討したがこちらはさっぱり回復が見えず。

(系の問題?一次応答は正常だという報告の方が多い気が)

 

二次応答の回復を感染の系で確認。priming→Flu-OVA。

OT-1の増殖回復、survival改善というこで、確認できた。

 

chronic HIV感染者(CD4減ってる)のCD8T細胞でも同様にrescue出来るか?

HIV-peptide + NKG2Dでresting後の増殖、Gra B、IL-2、IFN-γ回復

ということで、HIV患者さんにも使えるかも?

 

CD4がいないpriming phaseのNKG2D ligand (APC)-NKG2D (CD8T) interaction (IL-15、JNK2→T-bet↓ が関与)→CD8 T cell memoryの function回復→正常な二次応答