2018-01-01から1年間の記事一覧
UCBのJPの基本特許を解説するといいつつ、USで物の特許が成立したんでそちらへ。 今夏、UCB待望(?)のCRISPR-Cas9システムのUS特許が成立しました。先の特許(下記)は方法クレームがメインですが、今回は物クレームです。 nannosono.hatenablog.com 複数…
光陰矢のごとし。あっという間に師走が近づいてきました。 さて、忘れた頃に前回の続き。 nannosono.hatenablog.com UCBの特許の説明に入る前に、まずは、CRISPR-CAS9システムの概要。 (下図はUCBの出願の図1を抜粋) 細菌内で見出されたCRISPR-CAS9システ…
備忘録 CRISPR-Cas9システムの基本特許保有者のうち、BroadおよびUCB(from Caribou)からライセンスイン済みの試薬会社は、IDT 社(Integrated DNA Technologies)のみ。 試薬の使用許諾範囲は下記の通り。 Usage, warranty & licenses その他(要チェック)…
Broad v UCBの主導権争いに関しては、半分(sgRNA)について大まかに情勢が固まり、後は残り半分(二本鎖)の主導権を誰が握るのかが焦点となります。 二本鎖型の特許を取得する上での問題点は、古細菌に同様のシステムがあるため、文言で差別化してくのが難…
数日前に、下記Broad特許群と、下記UC Berkeley(UCB)特許とのインターフェアレンスに関する審決取消訴訟において、やっとこさCAFCの判決がでました。 Broad特許群 ・Patents 8,697,359; 8,771,945; 8,795,965; 8,865,406; 8,871,445; 8,889,356; 8,895,308…
昨日の投稿の続き。 nannosono.hatenablog.com 抗PD-L1抗体の作用機序に関して、テセントリクのみはっていたので、残り二つについても時間のある間に調べてみました。 バベンチオの作用機序については、HPによると以下のような記載があります。 「バベンチオ…
CRISPR-CAS9の話を書いていましたが、たまには別のネタ。 小野薬品工業のオプジーボの上市後、PD-1 - PD-L1の相互作用をターゲットとする新薬が次々と開発及び上市されています。 上市済みのものは以下のとおり。 ・抗PD-1抗体 オプジーボ(小野薬・BMS) キ…
忙しい、と経過監視を怠っていると、色々と進むものです。 業務ではなく、あくまで趣味の一環です。 nannosono.hatenablog.com sgRNAを用いるCRISPR-CAS9システムの基本特許が日本で成立したとの話を前回投稿しましたが、3日後にUCBの米国特許が成立していま…
Broadの特許の成立後、Feng Zhangが来日して大合議体かいなというような審査官面接が行われたりしていましたが、審査が遅遅として進まない日本…。 しかし、ついにCRISPR-CAS9基本特許が成立しました。 特許公報確認!よかった 今回は、基本特許争いで、一番…